蓮如の500回忌になぜ演歌か


 平成10年(1998)は室町時代のお坊さん、浄土真宗中興の祖・蓮如の500回忌に当たります。

これを記念して、同宗本願寺派(本山・京都市下京区の西本願寺)では、同上人のイメージソングをつくりました。詞は公募で選ばれた兵庫県三木市の主婦、横山成子さんの作品「故郷の人」。

 遠い昔に歩いた道も/あの星空も/変わりないですか……
 同作品の作曲を担当したのは歌謡界の大御所、遠藤実さんで、歌うのは歌手の五木ひろしさん。人恋しさにあふれたラブソング調ですが、歌詞には蓮如の名も仏教用語も使われていません。

 さらに、なぜ演歌に仕上げたのか、依頼主である同宗本願寺派では「信仰を問わず、だれでも親しんでもらえるような曲に」といい、宗教への関心の輪を広げる一助になることを期待しているようです。「女人の救済に心を砕いた蓮如」といわれていますが、蓮如は教義を平仮名でわかりやすく説く(蓮如仮名法語)などで布教に努めたことでも知られており、宗教に無関心のいまの若者たちの心をとらえるには、やはり演歌で関心を向かせる方法がよいのかもしれません。

 ところで、蓮如は生涯に子どもを13男14女ももうけましたが、現代は少子化のご時世、この点は歌が流行しても説得力に欠けるかもしれませんね。

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