子どもの日になぜ鯉のぼりをあげるのか


 5月5日は「子どもの日」で、国民の祝日です。この日は「端午の節句」といい、男の子のいる家庭では、五月人形を飾ります。飾り方は、一般に三段飾りとするのが決まりです。

 家の外では「屋根より高い鯉のぼり、大きな真鯉はお父さん、小さい緋鯉は子どもたち・・・」と、歌にもあるように、鯉のぼりをあげます。

 なぜ、鯉のぼりをあげるかといいますと、江戸時代、端午の節句には7歳以下の男子のいる武士の家では、のぼりや吹き流しなどを立てるのがしきたりでした。ところが、新興階級の町人は、吹き流しを立てることが許されなかったため、武家に対抗して鯉のぼりを立てたのが起こりです。

 5月の風を大きな口いっぱいに吸い込んだ鯉のぼりは、気概のある強い男の子を育てるためのシンボルとしてふさわしいものです。

 また、鯉のぼりは、滝でものぼるといわれる鯉の勇ましさを子どもの気持ちに植えつけたいという、親の願いの表れです。

 男の子はたくましく育ってほしい、そして、どんな困難にも負けず初志貫徹する、強い責任感のある生き方をする、正義に対する強い観念を持つ、親はそんな気持ちを鯉のぼりに託したのでしょう。

 鯉のぼりは、のちに武士のあいだでも流行し始め、明治維新以後は鯉のぼりと吹き流しの両方を立てるようになりました。立て方は、一般に上から吹き流し、真鯉、緋鯉の順にし、男の子の数だけ鯉を年々ふやしていく風習もあります。

 「吹き流し」は戦国時代以来の軍陣の目印で、武士に因縁があり、また「のぼり」はその言葉の、縁起を担いで用いるようになったといわれています。

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