パイロットが飛行中に考えていることは


 旅客機の事故は離着陸に要する11分間に起こりやすいので、「クリティカル・イレブン・ミニッツ」(あぶない11分)といわれています。国際線の場合は半日以上も飛んでいる便もありますが、飛行時間12時間から11分を引いた残りの時間、パイロットはコックピットでなにをしているのでしょうか。答えは「退屈と闘っている」のです。それってどういうことかって?

 コンピューターによる自動操縦にお任せして寝ていたのでは、緊急事態に対応できず、パニックに襲われかねませんので、眠るわけにはいきません。

 では、パイロットはその間、どんな意識を持って操縦席に座っているのでしょうか。人間の意識は5つの段階があるといわれています。

 <1>意識ゼロ--失神や睡眠中
 <2>意識はあるむののボケ状態--酒酔い
 <3>意識は正常でリラックス
 <4>積極的活動--意識明晰、視野も広い
 <5>パニック--意識は一点集中、判断停止

 この5つのうち、<4>の状態を長く保つのは非常に難しいもので、この状態を無理に長くつづけようとすると、疲れ果てて逆に<1>になってしまうといいます。

 こうした心理状態も熟知したベテランのパイロットは、通常<3>で作業しており、必要に応じて、ときどき<4>に上げているそうです。このタイミングの上手な取り方は飛行経験により、自然に身につけるほかないそうです。この話はパイロットに限らず、長時間座って仕事をするビジネスマンやOLなどのオフィスワークをこなすときも必要ですね。

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