注1 『甘え』の構造
天皇制から学生運動まで、日本の社会に見られる特徴的な現象を、「甘え」の心理から説明した日本文化論。
*高橋和巳が39歳の若さで死去(5/3)、三島由紀夫とともにブームに
*「講談社文庫」が発刊(7月)
*イザヤ・ベンダサン「日本人とユダヤ人」や、前年に続き塩月弥栄子の「冠婚葬祭入門」シリ−ズがベストセラーに。ほかに、高野悦子「二十歳の原点」、北山修「戦争を知らない子供たち」「さすらいびとの子守唄」、柴田翔「立ち尽す明日」、半村良「石の血脈」、開高健「夏の闇」など。
*芥川賞
上:なし、/下:砧をうつ女(李 恢成)、オキナワの少年(東 峰夫)
*直木賞
上:なし/下:なし





注2 よこはま・たそがれ
何度も芸名を変えながらなかなか売れなかった五木ひろしが、山口洋子作詞「よこはま・たそがれ」で大ヒット。
*この年、小柳ルミ子「私の城下町」(4月)、南沙織「十七才」(6月)、天地真理「水色の恋い」(10月)が新「3人娘」として話題に
*森進一の「おふくろさん」「望郷」がヒット
*ほかに、奥村チヨ「終着駅」/湯原昌幸「雨のバラード」/欧陽菲菲「雨の御堂筋」/渚ゆう子「京都慕情」など
*フォーク系ではソルティー・シュガー「走れコウタロー」/クライマックス「花嫁」/ジローズ「戦争を知らない子供たち」
*尾崎紀世彦の「また逢う日まで」がレコード大賞と歌謡大賞を同時に受賞。 





注3 赤瀬川原平
3/19日号の朝日ジャーナルが、赤瀬川原平「桜画報」中の「アカイ アカイ アサヒ アサヒ」や「朝日は赤くなければ朝日ではないのだ」などの表現が問題になり、回収された。

*少年マンガ誌が伸び悩み、休・廃刊が相次いだ
*毎日新聞連載の横山隆一「フクちゃん」5,534回で終了(5/31)
*松本零士「男おいどん」/ビッグ錠「釘師サブやん」/永島慎二「花いちもんめ」/山岸凉子「アラベスク」/芳谷圭児「高校生無頼控」/つのだじろう「空手バカ一代」





注4 多摩ニュータウン
総面積3,020ヘクタールの多摩ニュータウンで、公団住宅2,258戸、都営住宅432戸の入居者約8,000人の引っ越しが始まった。最終的には41万人になる予定。
*東京で初の家賃3万円代の公団住宅募集(3/1)





注5 仮面ライダー
石森章太郎「仮面ライダー」が毎日放送で放映され爆発的な人気を呼び、「ヘンシーン!」のかけ声が流行語に。
*テレビアニメでは、赤塚不二夫「天才バカボン」(9月)やモンキー・パンチ「ルパン三世」(10月)も放映を開始
*「スター誕生」がスタート(10/3)
*ほかに「モーニングジャンボ」「23時ショー」「野生の王国」「天皇の世紀」「リビング4」「ごちそうさま」「新婚さんいらっしゃい!」「2丁目3番地」「おれは男だ!」「つくし誰の子」「夕陽ヶ丘三号館」「天下御免」「浮世絵・女ねずみ小僧」など





注6 石坂浩二
この年、スターの婚約、結婚式が相次いだ。
1月 橋幸夫が結婚
3月 関口宏と西田佐知子が結婚
   渡哲也が結婚
5月 石坂浩二と浅丘ルリ子が結婚
6月 内藤洋子と喜多嶋修が結婚
7月 浜田光夫と青園宴が婚約
11月 尾上菊之助と藤純子が婚約
    杉良太郎が婚約
12月 坂本九と柏木由紀子が結婚





注7 大鵬
「巨人・大鵬・卵焼き」と並び称されるほど子供たちに人気のあった横綱大鵬が引退。優勝回数は32回、横綱在位58場所。
*大鵬引退後、「北玉時代」を担うはずだった51代横綱玉の海(27)が急死(10/11) 
*初:大鵬(横綱)/春:玉の海(横綱)/夏:北の富士(横綱)/名古屋:玉の海(横綱)/秋:北の富士(横綱)/九州:北の富士。(横綱) 





注8 non・no
前年の「an・an」(平凡出版)に続き、「non・no」(集英社)が創刊。ファッション、インテリアのほか、旅行情報も充実しており、「an・an」「non・no」を小脇に抱えて旅行する若い女性たちを、「アンノン族」と読んだ。
*「微笑」(祥伝社)、「woman」(講談社)、「薔薇族」(第二書房)創刊
*週刊誌形式の動物百科事典「世界動物百科」(朝日新聞社)と「アニマルライフ」(日本メール・オーダー社)が、2月下旬に同時創刊





注9 沖縄返還
沖縄返還協定のの調印式が、東京とワシントンで同時に行われ、その模様は宇宙中継でテレビ放映された。沖縄の屋良主席は欠席し、沖縄や東京で抗議集会が開かれた。
*沖縄で約10万人が返還協定に反対してゼネストに突入(11/10)





注10 小さな恋のメロディ   
イギリスの公立学校に通う少年と少女の可憐な恋の物語。マーク・レスターとトレーシー・ハイド主演の「小さな恋のメロディ」(ワリス・フセイン)がヒット。
*「ある愛の詩」(アーサー・ヒラー)、「ベニスに死す」(ルキノ・ヴィスコンティ)、「ライアンの娘」(デビット・リーン)、「小さな巨人」(アーサー・ペン)、「バニシング・ポイント」(リチャード・C・サラフィアン)、「哀しみのトリスターナ」(ブニュエル)、「告白」(コスタ・ガヴラス)





 
注11 ソユーズ11号  
ソ連は「ソユーズ11号」を打ち上げ、24日間の宇宙旅行と軌道ステーションとのドッキングに成功したが、地球に戻ったとき、3飛行士はすでに絶命していた。
*ソ連、「金星7号」が金星軟着陸に成功と発表(1/26)
*「アポロ14号」の着陸船「アンタレス」月面に(2/5)
*「アポロ15号」の着陸船「ファルコン」、18時間36分という月面活動の新記録達成(8/2)
*ソ連の「火星3号」、火星への軟着陸に初めて成功(12/2)





注12 連合赤軍
7/23米子市の銀行を襲って逮捕された赤軍派の活動家が、2月に京浜安保共闘が強奪した猟銃を所持していたことから、両組織のドッキングが明るみに出た。
*京浜安保共闘、真岡市の銃砲店から散弾銃などを強奪(2/17)
*赤軍派の重信房子がベイルートへ出国(2/26)
*赤軍派、相模原市で銀行襲撃(3/9)





注13 江夏豊
オールスター戦第1戦に、全セの先発投手として登板した江夏豊は、先頭打者の有藤から9人目の代打・加藤まで、9人全員を三振に斬って落とした。
*南海・野村克也、プロ入り18年目で500号本塁打達成(7/2)
*阪急・長池徳二、32試合連続安打の日本記録(7/6)
*王貞治が10年連続の本塁打王、長島茂雄が6度目の首位打者。ともに新記録(10/8)
*セ:巨人(川上哲治)/パ:阪急(西本幸雄)/日本シリーズ:巨人(川上哲治)=V7





注14 マクドナルド
マクドナルド・ハンバーガーの日本第1号店が、銀座・三越の1階にオープン。一日の売り上げが100万円という驚異的な数字をあげた。開店にあたって、「三越の営業時間中は工事を行わない」という条件が付けられたため、日曜の閉店後から定休日の月曜にかけて、約36時間の突貫工事で完成させた。こちらも驚異的。
*箕面市にミスタードーナッツの1号店開店(4/2)





注15 ドル・ショック
ニクソン大統領は、金とドルの交換の一時停止などを内容とするドル防衛政策を発表。ドル・ショックが世界を襲った。
*世界中の為替市場がドル売りの嵐に襲われる中、1ドル=360円の固定相場を守りきれず、暫定的に円の変動相場制移行を実施(8/28)。12/20には、1ドル=308円の新為替レートが実施された。





注16 カップヌードル
日清食品から、発砲スチロールの容器に熱湯をそそぐだけで食べられる画期的な即席めんが売り出された。この発明は、後に大阪発明協会の発明賞を受賞している。
*アサヒビール、初のアルミ缶ビールを発売(6/5)
*28年ぶりにヱビスビール販売(11/18)





注17 成田空港
2/22の第1次に続き、この日、成田空港建設予定地の第2次強制代執行が行われた。農民や学生など、反対派の激しい抵抗で機動隊員3人が死亡、471人が逮捕された。 





 
注18 ロマンポルノ
赤字続きで事業縮小、大作主義を打ち出した日活が、新たに新構想のロマンポルノ路線に転向した。第1回は「色暦大奥秘話」(林功)、「団地妻・昼下がりの情事」(西村昭五郎)の2本。
*ロマンポルノ前夜の日活映画「八月の濡れた砂」(藤田敏八)封切り。同題の石川セリの挿入歌も話題に(8/25)
*黒沢明監督が自殺未遂(12/22)
*大映が倒産(12/23)
*「儀式」(大島渚)、「沈黙」(篠田正浩)、「婉という女」(今井正)、「書を捨てよ街へ出よう」(寺山修司)、「いのちぼうにふろう」(小林正樹)、「やさしい日本人」(東陽一)、「三里塚・第二砦の人々」(小川紳介)、「水俣」(土本典昭)








 
*CM
国鉄ミニ周遊券/アラン・ドロンのダーバン/さわやかリツコさん(花王石鹸)/のんびり行こうよ(モービル石油)/ガンバラナクッチャ(新グロモント)/愛情はつらつ(丸井)/じゃーにーコニカ(小西六)

 



*ことば
脱○○/ニアミス/ガンバラナクッチャ/フィーリング/ドルショック/ピース/愛とは決して後悔しないこと/○○もあるでよう/ゴミ戦争/ディスカバージャパン/日本株式会社/男メカケ/古い奴だとお思いでしょうが/落ちこぼれ

 

 

*物価
即席ラーメン30円/牛乳(1本)27円/コロッケ28円

 

 

参考資料
「20世紀年表」毎日新聞社、「日録20世紀」講談社、「昭和・平成現代史年表」小学館、「現代風俗史年表」河出書房新社